あどべんとかれんだー2024 12月19日
勢いで押し切れ!とエントリーしてそのまま書いてます。
本命企業書類落ちしました。慰めろ!!11
【MagicaVoxelで建物アドオンを作ろうのコーナー】
というわけで今年はMagicaVoxelで建物アドオンを作るお話です。
【MagicaVoxelってなーに?】
ボクセル=立方体 を積んで作るタイプのモデリングソフトです。
モデリング特化のマインクラフトとご理解ください。
メリットとしては、ボクセルに直接色を塗るので、アドオン制作経験者ならお持ち(のはず)の、ドット絵のソリューションがそのまま転用でき、テクスチャ制作が不要なこと。
また、その感覚で簡単に4面が生成できること。
デメリットとしては角や円形の処理にどうしても難が出てしまうことです。
最小単位が立方体なため、角や円形はうまく処理しないと「Voxelっぽさ」が出てしまいます。
この記事では、MagicaVoxel内の立方体1つを1Vox、Simutrans内での1タイルを1マスと呼称し、区別します。
【では行ってみよう】
まずは元ネタとなる建物をGoogleEarthで探します。
理由は後述しますが、建物の敷地サイズが20の倍数前後であるものを探しましょう。
ただし、市内建築物として制作したい場合は、60mを超えないように気を付けてください。
特殊建築物である場合は超過して大丈夫です。
敷地の形は、なるべく方形、あるいは近い形であることが望ましいです。
方形でない場合は、敷地の建物配置や植え込みなどを翻案する必要があります。
[30mとか中途半端でも引き延ばしても大丈夫な場合]
・建物の窓が柱や壁で細かく分割されているとき。
たとえばこういうもの。
窓1枚分・2枚分多くしても、デザインの印象やバランスは変化しないでしょう。
・敷地に対して駐車場の割合が5割以上であるとき。
たとえばこういうもの。
駐車場を多少減らしたり、逆に増やしても問題はないでしょう。
【キャンバスサイズ設定】
そもそもキャンバスとは、ソフト上でVoxelを積めるエリアのことです。
最大256Voxが設定できますが、アドオンのサイズに応じて変えるとよいでしょう。
ここで考えておきたいのは、Simutransでの1マスあたり何mを割り当てるかということです。
たとえばpak128.japanなら、Length=16相当の26.4m!と考えがちですが……。
では、pak128.japan純正の建物と比べると、どうでしょうか?
実は、pak128.japan純正の建物は、概ね「20m」を1マスとして作られています。
(※朱雀重工の独自研究。また厳密ではなく、純正の建物サイズは変動しがち)
このサイズに合わせることで、pak128.japan向けにおいては、自然なサイズ感で建物を制作できるんです。
さて、Voxel内のキャンバスサイズの話に戻りましょう。
このサイズ設定においては、pak128の「128」とは何か?という話に立ち戻る必要があります。
そうですね、「画像一辺」が128pxだからpak128でしたね。
では、建物画像の斜辺一辺分は何pxでしょうか?
左右であわせて128pxですから、64pxですね。 画像:普段モデリング時の高さ合わせに使っているもの
この考察によって、重要な事実が示されました。
「1マスあたり64Vox分が下限」ということです。
Voxel1個分を1ドットと考えれば、Simutrans1マス分は64Voxが下限であり、最大キャンバスサイズでは4マス*4マスの建築物が上限になるでしょう。
※当然ですが、pak64ならば上限は8マス*8マス、下限は32マスになります。
もし1マス分64Voxを下回れば、質感などで「Voxelっぽさ」が目立ってしまうので、個人的にはおすすめしない結果になります。
この割り当てに関して、私は1マスに対して原則128Voxを割り当て、制作する建物のサイズに合わせて徐々に縮小するという考え方をしています。
これは小さい建築物になるほど、1棟に対する情報量が求められると考えているためです。
2マス(1辺40m)まで:128Vox
3マス(1辺60m):85Vox
4マス(1辺80m~):64Vox
【複数キャンバスを使わないワケ】
勘のいい読者であれば、気づいたかもしれませんね。
3マス以上になっても、複数キャンバスを結合すれば1マスあたり128Voxを維持したまま、大きな建築物を作れるのではないか、と。
しかし複数キャンバスにまたがる建築物には一つ落とし穴があるのです。
「めんどくさい」
そう、めんどくさいのです。
複数キャンバスにまたがるということは、色味やサイズを変更するのに、
・キャンバスAで調整を行い
・キャンバスBにそれと同じ作業を反映する
という作業が必要になります。
これがもし4キャンバス構成ならその分作業量は4倍に増えることを想像してみましょう。
また、複数マス横断で円形を作る必要がある場合など、その作業量は途方もないものになると思いませんか?。
ということで、余程慣れていない限り、複数キャンバスで作るのはお勧めしません。
おそらく途中で投げ出すことになるはずですから……。
もっとも、複数の中小規模建屋で構成される巨大な建築物ならばその限りではありません。
たとえば、学校はこれにあたるでしょう。一つの建屋に対して1つのキャンバスで収めることができれば、敷地の広い建築物でも実現可能です。
【実際に積む】
考えることは以下のとおり。
・建物の縦・横・高さ比率(=印象)
・レンダリング時の「色の違い」
比率という部分はバランス感覚が問われる部分です。
実測しながら縦横比率を測るのがもっとも正確になるとは思いますが、現実に不可能でしょう。
それゆえ、「感覚」を研ぎすます必要があります。
2つ目の色の違いという部分にも触れておきます。
指定するRGBの色と、実際にレンダリング出力される色はかなり異なります。
このくらい変わります。
なので、キャンバス側で色をある程度決めたら、いったんRender側に移動して色合いを必ず確認しましょう。
【積むときの考え方】
私としては、先に床面=建物が占有する部分 を決定してしまって、そこから中を詰める形で積んでいく方法を採用しています。
壁面の造形を変えたりするときに対応しやすいのが理由です。
中を詰めておけば、外壁をちょっと削ったりするだけで簡単に対応できます。
建物内作りこみたい!という声もあると思いますが、私は基本的にあきらめています。どうせ見ないものなので……。
高さを一旦決めたら、壁面を作ってしまいましょう。まずはストビュー等で見えやすい側の1面だけでOKです。
窓の造形は重要ポイントです。
内側へのへこみや、窓サッシを再現すると実感性がぐっとあがります。
一度1面を作ってみて、比率印象がおかしくなっていないかチェックしましょう。ダメそうなら、高さを削ったり、窓などの幅を縮めて調整します。
それが終わったら他の面も作っていきます。
【大事なのは「裏側」】
神は細部に宿る、という言葉があります。
建物アドオンでもそれは同じです。
建物の裏側、見にくいですよね?
ストビューや航空写真で見てもわからないことが大多数です。
しかし、わからないからのっぺらぼうにしていいかというと、それはノーでしょう。
アドオンでは裏側を見る機会がけっこうあります。
建物の隙間越しにのっぺらぼうの壁が見えたら、ちょっとげんなりしませんか? しない?そう・・・
アドオンの印象、町の印象を左右しますから、ちゃんと作りこみましょう。
では何を置けばいいのか?ということで、建物の裏側にありがちなものをまとめてみました。
・水タンク(マンション、飲食店など)
・室外機、配管(飲食店、スーパーマーケットなど)
・植え込み(郊外の建築物全般)
・換気穴、小窓、雨樋(ほとんど全部の建物)
ここらへんをきっちり造形すれば、アドオンを使った町の印象が大きく変わるでしょう。
【屋根は全体の半分】
屋根をつくっていきましょう。
雨樋も、可能なら再現したいところ。
都市部のビルでは室外機が屋上にあったり、大きなガラス張りのビルでは窓清掃車両用のレールが設置されていたり、多種多様な表情を見せていますね。
タイトル通り、アドオン画像を見たときに、屋根は全体の情報の半分を握っています。
実際が味気ない構造の屋根ももちろんありますが、情報量を可能な限り増やしていけば、パッと見た時の印象は手を抜いた時よりはるかにいいものになるでしょう。
小技のいくつかを掲載しておきます。
・縁は「ちょっと嵩上げする」
屋根の縁は転落防止とか雨水とかの関係で、屋上の面よりすこし嵩上げされています。この部分をちょっと手を入れるだけで、印象はかなり変わります。
・屋上の換気口は、あるならば1voxでもいいから作っておく
屋上は性質上のっぺらぼうになりやすいです。以上の2点に気を遣うだけで、アドオン全体の印象がけっこう変わります。
【正直に言えば】
GoogleEarthをぐりぐり回しながら、意匠や各所の凹凸を再現するだけで、それをしないよりはるかに印象が変わってきます。
調査は大変ですし、それ以上にモデリング自体が大変ですが、手をかけた分だけいいものができます。
ご覧になった皆様、建物のモデリングの際はこの記事の内容を思い出してみてください。5%くらいは、参考になるはずですから……。
以上終了。
明日12/20は どじょう 様 より どじょう流・アドオン製作のための情報収集術 です!
【以下余談】
就活やだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ES書きたくない(´;ω;`)
早期選考もガンガン始まっててつらい( ノД`)
なーにが3月1日スタートじゃ
早期選考は就活サイトに載らないから本当に困る
シムトラの話をしましょう。
某鯖が年末に終了するので、行き場がないです笑
もっとも最近は忙しくてシムトラに手を付けれてないので、無理して参加してもしょうがないかなという気もしているのですが。
でもなんかインスピレーションが得られるところには行きたいですね
作りたくなった時に作りたいものが得られるとすごい大きいので。
捨て猫です 拾ってください 獺祭
この記事についても軽く。
もともとは建物を作りながらノウハウを!って予定だったんですが、忙しく、あっという間に提出日に!あるあるですね?ない?え?お前だけ?ほんまごめん。
しょうがないので過去に作った作品の事例集みたいな感じにしてみました。
参考になるといいな
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